グリーフケア勉強会 in Perth コミュニティサポートとしての関わり
コミュニティサポートとして関わるグリーフケア勉強会 in Perth
理事をしているボランティアグループのサポートネット虹の会主催グリーフケア勉強会で講師を務めました。
そこで、49日過ぎても百箇日を過ぎても、1周忌を過ぎても悲観から立ち直れない人も多く、身寄りの少ない、日本語も通じない海外では日本人コミュニティがその悲観へのサポートを担う役割が大きいのではないでしょうか。
欧米人のグリーフは3週間、長くて1か月以上食欲が無かったり、元気がないと病院に行くように勧められてもおかしくない。すでにGriefグリーフ(喪失による悲観)ではなくてうつ病精神病扱いだそうです。だから日本人がそんなに長く悲観に暮れているのを理解できない友人や親せきも多いと思います。
ボランティアとして関わる場合と、家族や友人と関わる場合は少し違うのでその辺りに重点を置いてお話ししました。
タイトルからすると非常に不謹慎ながら、後半は笑い絶えない楽しい勉強会にもなりました。
grief(グリーフ)」とは
「grief(グリーフ)」とは、(死別などによる )による深い悲しみや( 喪失 )を意味する言葉です。
グリーフはあなた(またはあなたの家族)が( 生きているうちに経験する可能性のある )のある、一般的な( 感情 )や( 反応 )です。
グリーフケア(Grief care)は大切な人を失い、深い悲しみを抱える人に( 寄り添い ),( 乗り越えること )ができるようにサポートするケアということです。」
あなたの大切な誰かが大切な誰かを失ったとき
悲しみに暮れている人を目の前にして、あなたは何ができますか?
何かしなければと焦るばかりで、何もできない自分が嫌になったりしませんか?
わたしはそうでした。
カウンセラーであっても、身近な人となれば自信はありませんが、知識として知っていれば長いトンネルの先に洸があることを知って進めると思います。
あなたは何ができますか?
といえば、特別なことは何もできないんです。
特別なことは何もしなくていいんです。
特別に何かしなきゃいけないと焦る必要もないんです。
逆に言えば、余計なことをしたり言ったりして、悲観している人を傷つけないようにしてください。
でも何かできる?何ができる?
ただ、そばに寄り添ってあげる。静かに悲しみを肯定してあげる。
あなたは一人ぼっちではない、ということを常に知っておいてもらえるようにする
同感や同情は迷惑に思われますし、体験者以外は共感もできなくて良いので、ただ肯定して上げてください。
悲しみから立ち直れなくても(49日~3年くらい立ち直れないのは日本人ではごく普通です)
自分を責めてしまっていても(責めることを肯定するのではなく、責めてしまうこともあるというのを肯定するんですよ)
何回も同じ思い出話をしても、弱気になっても、食欲がなくなっても、批判はしないで心配して、気を付けて、できる手助けをしてあげてください。
して欲しくないことをしないで、して欲しいと言われたことをやってあげる
でもその見極めは難しい。
素直に言ってくれたらよいですが、特に他人には遠慮もるし、気も使います。
それを前提に、この人ならこれを言っても大丈夫かな?と思ってもらえるように信頼関係を築くのがまず最初です。
言っちゃいけないことを言わないでおいてあげる。
これは意外に難しい・・・ロールプレイをしてみると実感します。
勉強会でも一番受けた?のは言ってはいけないNGワードリストでした。
一番言っちゃいそう、普段言っている言葉ばかりだからなんですね。
このNGワードはグリーフ中以外でも、心が傷ついていたり、鬱になりかけていたり、元気がない人には言わないほうが良い言葉です。
そこから、つまり思春期の親子関係とか嫁姑とかの言い争いにも発展する言葉でもあります(笑)
自分がケアされる側になる可能性もあります
ケアする勉強は、自分がケアされる側になったときも役に立ちます。
トンネルの先に洸が必ずあるのだということを知っているのといないのでは大きな違いでしょう。
自分が陥る可能性のある心理的肉体的不快感や苦境も、あらかじめわかっていれば疑問視もしなくなります。
深い悲しみに陥るのは同じです。でも勉強をしたことで、少し落ち着いて静かに時を待つことができるかもしれません。
寄り添ってくれる人に肩を預ける大事さを知っていれば、ただ一人木枯らしの吹きすさぶ荒野に立ちすくんでいるのではないと思うことができるでしょう。
食事や規則正しい生活の大切さ、遺品整理のコツもあらかじめ知っていれば気を取り直してやってみる気力が湧くかもしれません。
興味がある方は次回の勉強会に是非ご参加ください。
パース在住ではない方で、オンラインで受講に興味がある方はお問い合わせください。
あとがき
グリーフとは?の部分に( )があるのは穴埋め式テキストにしたからです。
なにしろ、昔から私の声は眠くなると言われ続けて自覚もしているので、セミナーでは飽きないように眠くならないようにが課題なので、書き込み式やディスカッション式にしてみました。
眠くならないテキストの作り方(タイトルは違うけどけど笑)をNoteに載せましたので、講師業初心者のかたは参考にしてください。